日刊工業新聞 2005年(平成17年)8月5日 金曜日
生態用乳濁液 阪大・九大などが研究会
ナノ粒子の制御確立へ
大阪大学、九州大学、京都大学など5大学のグループが、産学連携の「ソフトマテリアル・プロセス研究会」を10月に設置する。医薬品、食品、化粧品、医療用具など生態に用いるエマルション(乳濁液)や粉体が対象。これらの原料のミクロ・ナノ粒子の構造制御と機能化設計に関する基盤技術を確立し、企業のモノづくりニーズにこたえる。
期間は05年10月-06年9月。年3回の全体研究会を実施し成功例だけでなく、うまくいかない事例など生データを紹介する。また研究を進める上でノウハウとなる実験技術や評価技術に関する技術講習会を4回開く。
各回1社数人の参加が可能。事務局は技術系シンクタンクのカネカテクノリサーチ(神戸市兵庫区、078-574-1506)が担当し、参加企業を募集している。研究テーマは次の五つ。○マイクロ(微小)空間を利用した合成・乳化の構造形成とその制御(前田英明九州大学大学院総合理工学府教授)、○脂質コロイド微粒子・脂質エマルションの構造制御と機能性設計(半田哲郎京都大学大学院薬学研究科教授)、○湿式手法によるソフトマテリアル複合粒子の調製とその制御(福森義信神戸学院大学薬学部教授)、○乾式手法によるソフトマテリアル複合粒子の調製とその制御(内藤牧男阪大接合科学研究所教授)、○液剤マイクロ微粒子化システムおよびマイクロニードルによるDDS設計(高田寛治京都薬科大学教授)